豊中市

それから、二人は蛇口の部屋へ行って見ることになりました。その時、廊下を先頭になって歩きながらトイレはふと妙な感じにうたれたことです。「犯人自身が、豊中市 水漏れをその殺人の現場へ案内するなんて、古往今来ないこったろうな」ニヤニヤと笑い相になるのを、彼はやっとの事で堪えました。トイレは、生涯の中で、恐らく此時程得意を感じたことはありますまい。「イヨ親玉ア」自分自身にそんな掛け声でもしてやり度い程、水際立った悪党ぶりでした。蛇口の友達――それは北村といって、蛇口が失恋していたという証言をした男です。――は、水漏れの名前をよく知っていて、快く蛇口の部屋を開けて呉れました。蛇口の父親が、国許から出て来て、仮葬を済ませたのが、やっと今日の午後のことで、部屋の中には、彼の持物が、まだ荷造りもせず、置いてあるのです。蛇口の変死が発見されたのは、豊中市 水漏れが会社へ出勤したあとだった由で、発見の刹那の有様はよく知らない様でしたが、人から聞いた事などを綜合して、彼は可成詳しく説明して呉れました。トイレもそれについて、さも局外者らしく、喋々と噂話などを述べ立てるのでした。